まひるの月のように見えなくてもそこにいてくれる愛と優しさの人へ

 

 

テヒョン、お誕生日おめでとう。

 今日12月30日はBTSのVさんこと、キム・テヒョンのお誕生日です。

 

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出会いの、最初に見える景色の中に立っていた人 

 

わたしが初めてBTSを観たのは2019年のFNS歌謡祭、あの2曲のパフォーマンスを観て当時一番印象に残ったのがテヒョンだった。

 

1曲目のFAKE LOVEの歌い出しはテヒョンから。

今でもあの初めて観た時のことを憶えてる、ふわっとしたウェーブの黒髪、黒のジャケットとパンツ、すらりとした佇まい、つるりとした色のない表情で「君のためなら悲しくても笑顔でいれた」と言葉と表情が逆の歌を歌った。その温度のなさに、わたしはぐっと引き込まれた。

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2曲目のBoy With Luv.のあのイントロでくるりと振り返った時の格好良さ。そして先ほどの冷たい印象とは打って変わったようにころころと表情を変えて軽やかにステップを踏むテヒョンになんてかわいいんだ!と釘付けだった。

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7人の中で一番踊り方が自分の好みなのがテヒョン。FAKE LOVEの"Love you so bad"のところの身体の使い方がすごく好きなんです。なんて言えばいいんだろう、抜け感?あの手足の長さをうまく活かした絶妙な力の抜け方が好き。

 

豊かな表情をいくつも持っている美しいひと、というのがわたしの最初にテヒョンに抱いた印象だった。

 

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LOVE YOURSELF 轉カムバックトレイラー。テヒョンのソロ曲Singularityです。ツアー中はこの曲のあと続けてFAKE LOVEを披露していて、わたしの中でも同じカラーの曲なのでおいておきます。

 

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好きな手触りと匂いがする彼の作る曲たち

 

テヒョンが作る曲は自分にとてもしっくりくる。

好んで聴いてるジャンルが近いからかもしれないけれど、今まで好んで聴いてきた音楽と匂いや手触りが近くてよくなじむ。

大好きなのはドラマ・梨泰院クラスの挿入歌だった”Sweet Night"

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これはなんとなく眠れない夜によく聴いてる。

そして先日のクリスマスにアップしてくれたクリスマスプレゼント曲。

 

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テヒョンのMIX TAPEをとても楽しみにしている。それは彼が大事に大事に作ってきた愛のこもった手紙なんだろうと思っている。

 

 

 

「紫するよ」という、愛のための言葉の器を作った人

 

テヒョンは「愛してる」以外のたくさんの愛の言葉を知っているひとで、言葉をいつも慎重に選んで選んで置いていくようなひとだと思う。

昔のコンテンツを観ていると、元気で、みんなをびっくりさせたりきょとんとさせるような言動をするテヒョンがたくさんいた。でも、わたしが知った頃のテヒョンはちょっぴり静かに黙り込んでいる姿が多かったように思う。

優しいからひとりでも傷つけまいとするその姿勢を見るたび、そのあたたかさと優しさを愛おしく思いながらも、あなたの傷つきや痛みはどこへ行けるんだろうか、と思う。そんなに優しくいると、そのぶん傷ばかり抱えないだろうかと。

 

 

「僕の愛は大きいので、たくさんもらっていってください」

 

WINGSツアーファイナルのメントで笑顔でこう言っていた愛情深いテヒョン。有名な「ボラへ・紫します・I purple you」を生み出してくれたテヒョン。

 

SUGAさんが不在のいま、記者会見や授賞式の撮影時、何度も「シュガひょんはここにいますよ」と肩を組む姿を見せてくれるテヒョン。思えばSUGAさんの手術に伴う長期休養のお知らせが出る直前にアミたちのところへやってきてくれたテヒョン。

先日BTS POP UP STOREに行きたいけど親に反対されたというアミや行こうと思うと書いたアミに対し、このCOVID-19禍で感染者数も増えている中で「心配だからできたら行かないで」と言っていたテヒョン。

 

彼がメンバーやアミたちに見せる・伝える姿や想いはいつだって愛に満ちていて、それを見るたび自分の中にそっと優しさとぬくもりが積もっていく気がする。

 

あんなに”愛”が自分の中で濁った色をしていたわたしに、美しい紫色の愛を見せてくれたのはテヒョンだった。

自分の名前に、”愛”の言葉が含まれていることが、時々ひどく嫌に感じることがある。名前は生まれてから死ぬまで自分から剝がすことのできない自分の象徴みたいだと思っていた、良くも悪くも。「名は体を表す」という言葉の通りになりたいと思ったこともある、こんな大仰な名前をつけられて自分には不相応だと思ったこともある。

BTSに出会った頃のわたしは本当に、「愛だなんてくだらない」の極致にいたような気がする。そんなものを信じることすらやめてやりたいと思いながら、それを捨て切ることもできない宙ぶらりんのところにいた。

だから最初は彼らがアミたちに伝える「愛してる」にひどく懐疑的だった。そんな言葉をそんな風になんのてらいもなく言える彼らを最初は怖いとさえ思った。

 

テヒョンが「紫は虹色の最後の色で、『最後までお互いを愛そう』という意味がある」と言って「ボラへ」という言葉を作ったと知った時、そんな風に器としての「愛」の言葉に収まりきらなくてもいいんだ、と思わせてくれる彼のその感性にどうしようもなく、言葉にできない感情を抱いた。

そして彼がコンサートでアミたちを見つめるまなざしを見るたび、「これが愛なら嬉しいな」という気持ちが積み重なって、懐疑的でおびえていたわたしの愛への感情をゆっくり優しく溶かしてくれた。その優しいまなざしがきっと愛なんだと感じるたび、そうなら悪くない、そうならいいな、と思うようになった。

 

愛にかたちがあって人の目に見えるなら、それはテヒョンの姿をしてるんじゃないかって思う。わたしにとっての愛は、テヒョンみたいにいつだって誰も傷つけたくないと言葉を抱えこんで、それでも伝えるために何度も現れてくれるような、そんな優しさのことをいうんだよ。この一年でそう思えるようになったよ。

あなたほど愛情深くて優しい人がアイドルをやっていて、世界中に、わたしのもとにも、紫色の愛を届けてくれていることが本当に嬉しい。

紫色の美しい心を持ったあなたが、これから先どんな風にその優しく美しい色を重ねてゆくのかとても楽しみです。

 

 

わたしにとってテヒョンはどんな存在かな、と考えた時ふと思い出したのはまだ明るい空にうっすらと見える真昼の月だった。

テヒョンがくれた愛情や優しさはそんな風に見えないけど実はちゃんとそこにあって、いつだって照らしてくれている。

暗い夜道しるべになってくれる月も必要だけど、明るい時間にもずっとそこにいてくれる真昼の月のように、ずっと心に愛と優しさを降り注いでくれるテヒョンが、どうか誕生日の今日だけと言わずこれから先もずっと、自分自身へのたくさんの愛と優しさを感じて過ごしていけますように。

 

 大好きなテヒョン、お誕生日おめでとう。どうかどうか、あなたが歩く道にはいつだって花が咲いて泥濘なんてなくて、そして優しい月と星が昼も夜も照らしてくれていますように。それは愛と優しさに溢れたあなたをひとりにしないものでありますように。

 

 

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