わたしの夜明けの青のひとへ

 

 3月9日はBTSのSUGAさんのお誕生日です。

 

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BTSの次兄、ラッパーで作詞作曲家でプロデューサーでもあるSUGAさん、29歳のお誕生日おめでとうございます。

世界中でSUGAさんのセンイル企画が行われていてその様子を眺めて自分の誕生日よりわくわく嬉しい気持ちを味わっているところです。

 

はじめに

この記事は7人の中でほんの少しだけみんなよりSUGAさんのことが好きな人間が、彼から貰った贈りものたちについて自分の話を交えながら綴るものです。SUGAさんの素敵なエピソードというより、この一年彼から貰ったものを通して自分がどんなことと向き合い、どんな自分になりたいと思ったかについてのお話がほとんどなのであまりお誕生日のお祝いに相応しくないかもしれません。でもお誕生日を機会に自分の感情を整理したかったという気持ちでこれを書いています。

歌詞などの翻訳はPapago翻訳サイトを使用しています。そのため少し角のある日本語訳かもしれませんがおおまかな訳として載せています。

 

目次

 

 

最初に惹かれた曲ーInterlude:Shadow

 2019年12月にBTSと出会ってから初めて迎えたカムバック―"MAP OF THE SOUL:7。

 

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あの頃はまだ「メンバーが曲を書いたり歌詞を書いたりしている」ということをぼんやりとしか捉えていなかったので、あのアルバムを聴き始めてから歌詞の意味を理解したいと思うようになったくらいだった。

そしてゆんぎのソロ曲"Interlude:Shadow"を聴いた時、韓国語は分からないけど聴きとれた英語に胃のあたりがぎゅっと縮まったような感覚がした。

 

日本語字幕は出ないけど英語字幕は出せます

 

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Please don't let me shine

Don't let me down

Don't let me fly

 

この一節だけでもう十分の衝撃で、そのあと翻訳されてた方の歌詞を読んで更にずしんと重たい衝撃を受けた。アイドルが決して華やかなだけの世界にいるわけじゃないだろうとぼんやり分かっていても、それを改めて曲として聴かされると震えてしまった。

 

두려워 높게 나는 게 난 무섭지 怖い 高く飛ぶのが怖い

아무도 말 안 해줬잖아 誰も言ってくれなかったじゃん

여기가 얼마나 외로운지 말야 ここがどんなに寂しいところか

나의 도약은 추락이 될 수 있단 걸 俺の跳躍は墜落になるってことを

 

나의 바람대로 높게 날고 있는 순간 俺の望み通り高く飛んでいる瞬間

저 내리쬐는 밫에 더 커진 그림자 あの照り付ける光にもっと大きくなった影

Please don't let me shine 

Don't let me down 

Don't let me fly

이제는 두려워  今は怖い

 

가장 밑바닥의 나를 마주하는 순간 一番底の俺に向き合う瞬間

공교롭게도 여긴 창공이잖아 あいにくここは青空じゃないか

Please don't let me shine

Don't let me down

Don't let me fly

이제는 무서워 もう怖い

Don't let me shine

 

みんながはしゃいでる時ひとり外れたところで座ってる、いつもぼんやり眠そうに見える、「来世は石になりたい」とまで言う―それまでわたしの中のゆんぎのイメージはそんな感じで、どちらかというとあまりアイドルっぽくない印象だった。少なくともわたしが今までぼんやりと抱いていたアイドルのイメージとは違っていた。

Shadowを聴いて、この人はアイドルでもありアーティストでもあるんだと、高みへ昇りつめたひとが抱く孤独と恐怖をこんなにも切実に曲にする人なんだとその時感じた。それがわたしにはとても新鮮だった。

 

どうして”そこ”に立っているんだろう―そんな風に気になったのがゆんぎに惹かれた始まりだった。

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青色で満ちたひと―SUGA's Interlude

 

青色で満ちた俺の頭はさまよっている 

 

Halseyが2020年にリリースしたアルバム”Manic”に収録されている"SUGA's Interlude"でゆんぎはこうはじめる。

 

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こちら公式MVに日本語字幕ついてるので歌詞はそこから引用しています。

 

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 HalseyとBTSのコラボが本当に好き、また共演してほしい。

 

わたしにとっての青色―安息の海の色であり最も暗い瞬間を過ぎた夜明けの色であり、彼の色でもある。

 

COVID-19禍ですべてのツアーがキャンセルされたBTSは、「メンバーが最も制作に携わるアルバムを作る」ことを発表しその過程をアミたちと共有しはじめた。そのひとつとしてメンバーたちが不定期にYoutubeにアップした様々な映像たちがある。作業室でPCに向かう姿、ダンスの練習をしている姿、みんなでミーティングしたり撮影に使用するカメラを選ぶ姿もあった。

ゆんぎが共有してくれたのは、大きなキャンバスに青い絵の具を重ねていく静かな映像だった。

 

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わたし自身、青色が好きでよく使う。絵の具も刺繍糸も青色…たくさんの種類があるので少しずつ色の違う青色をたくさん持っている。

その中でもゆんぎがキャンバスに乗せていったあの色は、特に好きな色だった。重ねられてゆく暗くて濃い青色は、わたしにはどこか温かい温度を宿しているように感じられた。

そしてあの絵のタイトルを「朝」にしたと聴いた時、もう何度目か分からないほど感じた「この人のことを好きになってよかった」という想いを今までで一番強く感じた。この人にとってこの青は”朝”なんだって。明るいオレンジ色でも薄柔い水色でもなく、この黒と濃い青が混ざり合った色が"朝"の色なんだって。

 

あの日のわたしをすくってくれた曲―Tomorrow

 

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 ゆんぎが作った曲の中で一番好きなTomorrowを聴くたび思い出す景色がある。

16歳から大学を卒業するまで住んでいた家から見える空の景色。遮るような高い建物がなく、そこからは広い空と遠くに境界の山々が見えた。そこから見る朝焼けと日暮れ。空がほんの少しの間濃い青く染まる。空の境は薄柔い青と赤が溶けるように混ざる。

そういう空を「ブルーモーメント」や「ブルーアワー」と呼ぶんだそう。

夜明け前と夕焼けの後のわずかな隙に訪れる、辺り一面が青い光に照らされてみえる現象。天気が良かった雲のほとんど無い、または全く無い空気の澄んだ日にだけ現れる。(wikipediaより)*1

 

あの瞬間―空が青く染まっている朝焼けや夕暮れの心許なさや寂しさを、Tomorrowを聴くたび思い出す。

学校へ行くのが嫌だった時、何が辛いのか自分でも理解できず説明もできず絞り出すように忌避される方法でしか表現できなかった時、壊れてしまっていた関係性の中で気づかずに過ごしていたと後悔した時…Tomorrowの歌詞をほどいてみて、その頃の自分をすくいに来てくれたのかと思った。 

해가 뜨기 전 새벽이 가장 어두우니까 日が昇る前の夜明けが一番暗いから

먼 훗날에 넌 지금의 널 절대로 잊지  마 遠い未来に君は今の自分を絶対に忘れるな

지금 네가 어디 서 있든 今君がどこに立っていても

잠시 쉬어가는 것일 뿐 ひと休みするだけ

포기하지 마 알잖아 諦めるな、分かるだろ

 

 どこにも行けなくて窓の外へ降りて終わらせることばかり考えていた自分、痛みに鈍感になって諦めていた自分、それでもなんとか生き延びた自分…大人になってからあの頃の自分をすくってくれるような音楽に出会えると思っていなかった。

そんな記憶を思い出すからか、わたしにとってのゆんぎは「夜明けの青みたいなひと」だ。ブルーモーメントは昼と夜、夜と朝の隙間にほんの少し現れる空のことだし、ゆんぎはわたしに朝を連れてきてくれたひとだと以前ぽっぽアドベントで書いたけれど、その意味も含めて彼は「夜明けの青」みたいな人だと。

 

 2020年の「変わったこと/変わらなかったこと」について書いたアドベント記事です。後半からゆんぎのお話を書きました。

 

 

「出会った日がデビュー日だから」―Bang!Bang!Con!メッセージカード

 

6月に配信されたオンライン公演「Bang!Bang!Con!」のグッズのひとつだったメッセージフォト。4種類からランダムで1種類、そして7人のうちひとりだけ裏面にメッセージの書かれたゴールドカードがランダムで封入されている仕様だった。Twitterでゆんぎのゴールドカードのメッセージ内容をシェアされている方がいてそれを先に読み、どうしてもそのカードだけは欲しいな…と思っていたら自引きできたという嬉しいことがあった。

 

 

 メッセージにはこんな風に書かれていた。

今も記憶が鮮明です。

デビューした日、ファンの皆さんの応援・歓声がついにデビューしたんだなという感情。

今も舞台に上がるとき、似たような感情を感じます。

最初から一緒じゃなくても毎瞬間デビューみたいだから残念がらないでください。

 

 以前、(記憶が曖昧で正確な公演名は思い出せないのですが)有名なテヒョンの「紫します」が生まれた公演や、WINGSツアーファイナル公演の映像を観ていて正直にいいなと羨ましく感じたことがあった。色んなことがあって、その度アミたちと乗り越えてきた彼らの大切な想い出がある。

あの紫の光ひとつひとつ、ひとりひとりのアミたちがいたから今自分がこうして彼らと出会えていると思うととても感謝したいし、「わたしたち一緒なら砂漠も海になる」という素晴らしいスローガンを掲げたアミたちを羨ましく思ってしまう気持ちも当然あった。

でもゆんぎはそんな風にメッセージを贈ってくれた。そうやってまたひとつ、心に沈んでいる錘を引き上げてくれる。

 

 

「僕みたいな子たちに会ったらその時言ってあげたい言葉があってほしいから」―꿀FM

 

www.vlive.tv

 

 ゆんぎのお誕生日、どこに寄付をしようかずっと考えてきた。

彼の姿勢に関連したところにと色々考えながら、去年の冬先述したぽっぽアドベントの記事を書くために4月のラジオ配信の文字お越しをしていてふと手を止めた箇所があった。

それはアミからの「どうして心理カウンセラーの資格を取りたいのか」という質問に答えたところだった。

僕みたいな子たちに会ったらその時必ず言ってあげたい言葉があってほしいから?

すごくたくさん考えて、そういう子たちと会ったらどんな形であれ助けになりたいから。

 

そういえば以前の誕生日にアミの名前で小児がん財団に寄付していたな、と思い出した。 *2

 ほかにも、日本語記事を探せなかったけど子どもの施設にお肉を寄付した話もあったな、と思い出して(本国の記事は見つけました)*3子どもたちに関する団体への寄付をしようと決めて、今年はどうしてもふたつの団体に寄付したい理由があったので二か所に寄付手続きをした。ひとつは朝鮮学校、もうひとつはLGBT(かもしれない人を含む)子どもたちの居場所を作る支援団体。

 

ゆんぎを好きになってからよく考えるようになったのは「自分はどんな自分でいたいだろうか」ということ。"LOVE MYSELF"とも近いけど、目を背けているべきでないことと自分はどう向き合ってどんなことができるのか、ということを以前にも増して考えるようになった。

さっき「ゆんぎは夜明けの青」だと書いたけど、もうひとつわたしにとってのゆんぎ、というものがある、それは灯台

灯台は暗い航海の中で道しるべとなってくれる光だけど、ゆんぎもそんな風に人生という航海を照らしてくれる存在だと、この一年折に触れて思う。でもその航海のガイドをしてくれるっていうわけじゃなく、あくまでどの道を行くか・どんな選択をするかは自分が決める。その決めた道をちゃんと進んでいけるようにと照らしてくれるのがゆんぎだと思う。

色んなタイミングでアミたちの質問に答えるゆんぎは、アミたちの選択の幅を狭めないような言葉の選び方をしている。昔はそうじゃなかったみたいだけど、わたしが出会ってからの彼の返答はそういうものが多い。

 

さっきのラジオ配信でもうひとつ、印象的だった返答がある。

「最近卒業して就職のためにすごくストレスが溜まっているんですが好きなこと、わたしができることを見つけるのがとても大変です。どうしたらいいですか。」という質問に、ゆんぎはこう返答した。

(中略)僕もいつも考えてます。それと好きなことがある瞬間好きじゃなくなることもあります。自分ができることをが自分だけができることかもしれません。このバランスをしっかり掴まないといけないと思います。努力だけでできる問題ではないと思うし。打ち寄せる波の中で浮かんでいる船になってください。うまく乗り越えられると思います。すみません、答えを言えなくて。昔だったら「好きなことをしてください、どっちがよりあってると思いますか?できること?それならできることをやってください。」と思ったかもしれませんが、その答えも僕が出すことではないので。皆さんの心の中にあるはずです、その答えは皆さんが知ってると思います。その答えを知ってるから、自分ができることが、自分だけができることになるかもしれないし。

 

ゆんぎの、こんな風にどんな人のこともこぼさないように言葉を選んでくれる姿勢が好きだ。そんな言葉たちはわたしの心の中で流されないための錨になってくれている。

 

ゆんぎがVANSのLGBTQコミュニティへの敬意を込めた限定モデルを履いていたことも*4、「男らしさ」について言及したことも*5、同性愛についてのコメントを求められて「There's nothing wrong. Everyone is equal.」と言ったことも*6

そういうひとつひとつの行動や発言を時折思い出す。そしてまた自分に問いかける瞬間・選択をする瞬間・その先へ進もうとする瞬間にわたしが流されないための錨になったり道を照らしてくれたりする。

 

 

 

 

 

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 お誕生日おめでとう。

 ゆんぎがひとつひとつ選択してきたこと―良いことも悪いことも嬉しいことも辛いことも―そのすべてのお陰でいまのゆんぎがいてくれることを本当に感謝しています。

どうかこれ以上怪我もなく健康でいられますよう、あなたが足をおろす場所が少しでも泥濘のないところでありますように。今はまだスケジュールでいないこともあるけど、また左手でマイクを握って最高のパフォーマンスができるゆんぎを観たい、という気持ちを抱いて待ってます。

音楽と出会ってくれて、BTSのSUGAになってくれてありがとう。諦めないでひとつずつ夢を叶えてここまで来てくれてありがとう。

 

 

 

 

 

 

まひるの月のように見えなくてもそこにいてくれる愛と優しさの人へ

 

 

テヒョン、お誕生日おめでとう。

 今日12月30日はBTSのVさんこと、キム・テヒョンのお誕生日です。

 

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出会いの、最初に見える景色の中に立っていた人 

 

わたしが初めてBTSを観たのは2019年のFNS歌謡祭、あの2曲のパフォーマンスを観て当時一番印象に残ったのがテヒョンだった。

 

1曲目のFAKE LOVEの歌い出しはテヒョンから。

今でもあの初めて観た時のことを憶えてる、ふわっとしたウェーブの黒髪、黒のジャケットとパンツ、すらりとした佇まい、つるりとした色のない表情で「君のためなら悲しくても笑顔でいれた」と言葉と表情が逆の歌を歌った。その温度のなさに、わたしはぐっと引き込まれた。

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2曲目のBoy With Luv.のあのイントロでくるりと振り返った時の格好良さ。そして先ほどの冷たい印象とは打って変わったようにころころと表情を変えて軽やかにステップを踏むテヒョンになんてかわいいんだ!と釘付けだった。

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7人の中で一番踊り方が自分の好みなのがテヒョン。FAKE LOVEの"Love you so bad"のところの身体の使い方がすごく好きなんです。なんて言えばいいんだろう、抜け感?あの手足の長さをうまく活かした絶妙な力の抜け方が好き。

 

豊かな表情をいくつも持っている美しいひと、というのがわたしの最初にテヒョンに抱いた印象だった。

 

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LOVE YOURSELF 轉カムバックトレイラー。テヒョンのソロ曲Singularityです。ツアー中はこの曲のあと続けてFAKE LOVEを披露していて、わたしの中でも同じカラーの曲なのでおいておきます。

 

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好きな手触りと匂いがする彼の作る曲たち

 

テヒョンが作る曲は自分にとてもしっくりくる。

好んで聴いてるジャンルが近いからかもしれないけれど、今まで好んで聴いてきた音楽と匂いや手触りが近くてよくなじむ。

大好きなのはドラマ・梨泰院クラスの挿入歌だった”Sweet Night"

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これはなんとなく眠れない夜によく聴いてる。

そして先日のクリスマスにアップしてくれたクリスマスプレゼント曲。

 

soundcloud.com

テヒョンのMIX TAPEをとても楽しみにしている。それは彼が大事に大事に作ってきた愛のこもった手紙なんだろうと思っている。

 

 

 

「紫するよ」という、愛のための言葉の器を作った人

 

テヒョンは「愛してる」以外のたくさんの愛の言葉を知っているひとで、言葉をいつも慎重に選んで選んで置いていくようなひとだと思う。

昔のコンテンツを観ていると、元気で、みんなをびっくりさせたりきょとんとさせるような言動をするテヒョンがたくさんいた。でも、わたしが知った頃のテヒョンはちょっぴり静かに黙り込んでいる姿が多かったように思う。

優しいからひとりでも傷つけまいとするその姿勢を見るたび、そのあたたかさと優しさを愛おしく思いながらも、あなたの傷つきや痛みはどこへ行けるんだろうか、と思う。そんなに優しくいると、そのぶん傷ばかり抱えないだろうかと。

 

 

「僕の愛は大きいので、たくさんもらっていってください」

 

WINGSツアーファイナルのメントで笑顔でこう言っていた愛情深いテヒョン。有名な「ボラへ・紫します・I purple you」を生み出してくれたテヒョン。

 

SUGAさんが不在のいま、記者会見や授賞式の撮影時、何度も「シュガひょんはここにいますよ」と肩を組む姿を見せてくれるテヒョン。思えばSUGAさんの手術に伴う長期休養のお知らせが出る直前にアミたちのところへやってきてくれたテヒョン。

先日BTS POP UP STOREに行きたいけど親に反対されたというアミや行こうと思うと書いたアミに対し、このCOVID-19禍で感染者数も増えている中で「心配だからできたら行かないで」と言っていたテヒョン。

 

彼がメンバーやアミたちに見せる・伝える姿や想いはいつだって愛に満ちていて、それを見るたび自分の中にそっと優しさとぬくもりが積もっていく気がする。

 

あんなに”愛”が自分の中で濁った色をしていたわたしに、美しい紫色の愛を見せてくれたのはテヒョンだった。

自分の名前に、”愛”の言葉が含まれていることが、時々ひどく嫌に感じることがある。名前は生まれてから死ぬまで自分から剝がすことのできない自分の象徴みたいだと思っていた、良くも悪くも。「名は体を表す」という言葉の通りになりたいと思ったこともある、こんな大仰な名前をつけられて自分には不相応だと思ったこともある。

BTSに出会った頃のわたしは本当に、「愛だなんてくだらない」の極致にいたような気がする。そんなものを信じることすらやめてやりたいと思いながら、それを捨て切ることもできない宙ぶらりんのところにいた。

だから最初は彼らがアミたちに伝える「愛してる」にひどく懐疑的だった。そんな言葉をそんな風になんのてらいもなく言える彼らを最初は怖いとさえ思った。

 

テヒョンが「紫は虹色の最後の色で、『最後までお互いを愛そう』という意味がある」と言って「ボラへ」という言葉を作ったと知った時、そんな風に器としての「愛」の言葉に収まりきらなくてもいいんだ、と思わせてくれる彼のその感性にどうしようもなく、言葉にできない感情を抱いた。

そして彼がコンサートでアミたちを見つめるまなざしを見るたび、「これが愛なら嬉しいな」という気持ちが積み重なって、懐疑的でおびえていたわたしの愛への感情をゆっくり優しく溶かしてくれた。その優しいまなざしがきっと愛なんだと感じるたび、そうなら悪くない、そうならいいな、と思うようになった。

 

愛にかたちがあって人の目に見えるなら、それはテヒョンの姿をしてるんじゃないかって思う。わたしにとっての愛は、テヒョンみたいにいつだって誰も傷つけたくないと言葉を抱えこんで、それでも伝えるために何度も現れてくれるような、そんな優しさのことをいうんだよ。この一年でそう思えるようになったよ。

あなたほど愛情深くて優しい人がアイドルをやっていて、世界中に、わたしのもとにも、紫色の愛を届けてくれていることが本当に嬉しい。

紫色の美しい心を持ったあなたが、これから先どんな風にその優しく美しい色を重ねてゆくのかとても楽しみです。

 

 

わたしにとってテヒョンはどんな存在かな、と考えた時ふと思い出したのはまだ明るい空にうっすらと見える真昼の月だった。

テヒョンがくれた愛情や優しさはそんな風に見えないけど実はちゃんとそこにあって、いつだって照らしてくれている。

暗い夜道しるべになってくれる月も必要だけど、明るい時間にもずっとそこにいてくれる真昼の月のように、ずっと心に愛と優しさを降り注いでくれるテヒョンが、どうか誕生日の今日だけと言わずこれから先もずっと、自分自身へのたくさんの愛と優しさを感じて過ごしていけますように。

 

 大好きなテヒョン、お誕生日おめでとう。どうかどうか、あなたが歩く道にはいつだって花が咲いて泥濘なんてなくて、そして優しい月と星が昼も夜も照らしてくれていますように。それは愛と優しさに溢れたあなたをひとりにしないものでありますように。

 

 

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冬が過ぎればまた春は来るんだよ

 

☆この記事はぽっぽアドベント その1の14日目の記事です。

 

去年に引き続き、ぽっぽアドベントに参加できて嬉しいです、14日目担当のはると申します。

はとさん、今年も楽しい企画をありがとうございます。去年意を決して参加してみて本当に本当に楽しい12月を過ごすことができました。今年はなんと3つのアドベントカレンダー!管理も大変だと思いますが毎日楽しんで読ませてもらっています。本当にありがとう、はとさんはいつも楽しいことを共有してくれる大好きな人です。

アドベントカレンダー2つ目と3つ目はこちら。

 2つ目はご飯でススムさんと他9999人

3つ目は松倉東さん 

 

今年のぽっぽアドベント記事に入る前に去年のぽっぽアドベントの話をしたいと思います。去年わたしは「HiGH & LOW THE WORST」(以下ザワ)とそれに出演していた俳優・山田裕貴さんの舞台「終わりのない」を観に行った話を書きました。


去年の記事はこちら。ザワまだ観てない方はぜひこの機会に観てほしいです。

 

その後どうなったかというと、12月後半にLDHグループのコンサート付きライブビューイングに参加して「あ、わたしってこんな声出るんだ」という声を出し、2月に轟役・前田公輝さんの舞台と、小田島役・塩野瑛久さんの舞台を観劇し、前田さんのファンミーティングに参加しました(ファンミーティングは友人の精神的介抱をしながら自分の正気を保っていたところもあり、誘ってくれた友人には本当に感謝しています…)。

 

 

さて、今年のテーマは「変わった/変わらなかったこと」。

この一年、変わらない日々を送れた人はもしかするといないんじゃないでしょうか。わたしもこのCOVID-19禍によって漏れなく変わったひとりです。

仕事はただの時差出勤ですが、毎週のように足を運んでいたライブハウスにほとんど行けなくなり(予定していたイベントは延期・中止ばかり)、映画を観に行く機会もめっきり減ってしまいました。学生の頃から小さなライブハウスでたくさんの時間を過ごしてきた自分としてはこの一年は本当に辛かったです。16歳の頃初めて訪れたライブハウスがクラウドファンディングをやっているのを見た時、自分にできることがあまりにもささやかすぎて潰れそうな気持ちになりました。

 

そんな変わってしまった生活において自分を支えてくれた存在によって、自分がずっと避けてきたことと向き合えるようになったという変化について書きたいと思います。

 

 

この記事を読んでくださっているみなさんは、BTSという韓国のアイドルグループをご存じでしょうか。

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左から、V、SUGA、JIN、JUNG KOOK、RM、JIMIN、J-HOPE

防弾少年団(本国では今もこの名前で呼ばれます)、BTSは2013年にデビューしたグループで、「防弾少年団」とは「10代・20代に向けられる社会的偏見や抑圧を防ぎ、自分たちの音楽を守り抜く」という意味が込められています。(Wikipediaより)

去年のぽっぽアドベントの最後にBTSとの出会いについて既に書いていて、もし2020年もぽっぽアドベントがあったら絶対BTSについて書きたいと思っていたので、1年越しの夢が叶ったわけです。

 

 

 彼らとの出会い

去年のぽっぽアドベント記事にも書いたのですが、ザワにハマり、ザワで主要キャラクターを演じたメンバーが在籍しているTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEが出演していた音楽番組にBTSも出演していました。2019年12月4日のFNS歌謡祭、それが出会いです。

 左からV、SUGA、JIN、JUNG KOOK、RM、JIMIN、J-HOPE

BTSのことは以前から知っていましたがそれまでパフォーマンスをきちんと観たことはありませんでした。なぜ知っていたか、国連でのスピーチ*1とTIME誌の表紙*2を飾ったニュースを見たからです。

 

 

 

BTS聴いたことない/パフォーマンス観たことない」という方でもこのどちらかはご覧になったかもしれません。この2つのニュースを見た時のわたしは「アジアのアイドルが国連でスピーチしたりTIME誌の表紙を飾ったりするんだ」という、感心のような気持ちを抱いただけでした。

そしてずいぶん経ってからFNS歌謡祭で彼らのパフォーマンスを観て「いいじゃん」と思ったのです。普段バンドばかり聴いてるので、自分で自分に「ちょっと意外だな」と思ったりもしました。

日本の音楽番組だったのでその時の映像はありませんが、こちら他の番組でのお気に入りパフォーマンス映像です(FNSでは日本語ver.を披露)。

 

FAKE LOVEのパフォーマンスがめちゃくちゃ好きです…こちら年末の祭典の時なので普段のとちょっと違っててまためちゃくちゃいいです

Boy With Luv.のカムバ期はビジュアルが一番好きな時です、こちらお衣装もめちゃくちゃ好きな回。

 

初観の「いいじゃん」から2週間、曲を聴いたりMVやパフォーマンス映像を観たりCSチャンネルで放送されたコンサート映像を観たりして徐々にというよりは結構勢いよく沼に突っ込んでいったわけですが、まだ「いやそこまでじゃないよ」と思っていたわたしにとどめをさしたのはちょうどその頃日本で開催されていたファンミーティング「MAGIC SHOP」大阪編のディレイビューイングに参加したことでした。

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MAGIC SHOP

既にチケットの先行販売などは終わっていたのですが、映画館のHPからなんとか確保でき「このタイミングを逃したらなんか勿体ない気がする」という直感(大抵当たる直感)で、まだ完全にメンバーの判別がつかないまま観に行くことになりました。

 

映画館のスクリーン越しでしたが、本当に本当に、最高でした…めちゃくちゃ楽しかったです。そもそもアイドルのコンサート自体初めての体験だったわけで(大きくても大阪城ホールでライブの経験しかない)、途中流れる映像(着替えや転換の時に流れる)や、めちゃくちゃかっこいい舞台装置・演出のすべてに驚きっぱなしでした。

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本国ファンミーティングの模様。この装置でせり上がりコンサートが始まる(公式FBより)

何よりも彼らのパフォーマンスに圧倒され続けた2時間半でした。

ファンミなので結構昔の曲とかも披露していて、最新アルバムしか聴けてなかったわたしにはほとんどの曲が初めて聴く曲だったんですが(分かったのってたぶんHOME、Boy With Luv.とBest Of Meくらいなんですが、後者2曲はアンコール&ラスト曲だった)、そんなの関係なく最初から最後までめちゃくちゃ楽しめました。

そこからスマホのフォルダが彼らの写真でいっぱいになるのも本名で呼ぶようになるのにもそんなに時間はかからなかったし、日本の公式FCに入るまでもすぐでした。

 

好きになって驚いたこと。これはたぶん他のKpopグループもそうだと思うんですが、とにかく公式からの供給量が膨大。Youtubeの公式チャンネルにはMVや練習動画の他にも撮影の裏側のちょっとしたやりとりまで映像としてあがっていて供給過多すぎて目を回しました。何よりも驚いたのは、公式SoundCloud には自作曲やソロ曲、カバー曲までたくさんUPされていることで、彼らの楽曲制作に対する高い意欲が感じられました。(曲が作れる人に弱い)

 

 

2020年の2月、好きになって初めてのカムバック(韓国では作品をリリースし一連のスケジュールを行うことをそう呼びます)を経験します。

「MAP OF THE SOUL:7」のリリースが近づくにつれ日々投下される新しいコンテンツの意味があまり分からないままアルバムの予約をしたんですが、その段階でまず生まれる疑問「形態が4つあるって何?」、現物の「大型書籍買ったのかな?」というサイズ感の段ボール…同封されている様々なコンテンツの山をかき分けてCDを探したこと、今も鮮明に覚えています。

言葉が分からないので色んな方の翻訳を読みながらそのメッセージの温かさに心をゆさぶられ、作詞作曲にメンバーが携わっていることに驚き…新しいアルバムを聴きながら、彼らについてより知っていく中でどんどん「コンサートに参加したい」という気持ちが膨らみました。日本公演、とりわけ大阪公演は最多の公演数が予定されており、絶対1回は行きたいという想いを強くしているさなか…COVID-19の感染拡大。

予定されていたツアーは最終的に全日程中止となりました。

 

COVID-19禍中、彼らとの2020年

そのことに誰よりもショックを受けていたのはもちろんBTSの7人でした。Weverse*3

に現れては何度も「会いたいです」という言葉を置いていった彼ら。公演は彼らにとってファンとの交流の場であり、それを突如奪われることの辛さはファンになって日が浅いわたしでも察するに余りあるほどでした。

でもそんな日々の中でも、彼らは様々な形でわたしたちに励ましと癒しを届けてくれました。

4月には2日に渡って過去のコンサート・ファンミーティングのオンライン配信を実施、6月にはオンラインコンサート"Bang!Bang!Con!"を開催、8月には初の英語詞曲"Dynamite"を配信リリース。

 下半期たぶんめちゃくちゃ流れてた曲だと思います

10月には2日間のオンライン公演「MAP OF THE SOUL ON:E」を開催し、本来ツアーでお披露目するはずだった最新アルバムの曲たちを披露しました。

そして、すべてのスケジュールが白紙になった春に「楽曲制作だけでなくすべての制作にメンバーが携わるアルバムを作ります」とyoutubeでログを公開、その過程をファンと共有し、この11月にアルバム"BE"をリリースしました。

 

 

リリース当日、リード曲の"Life Goes On"のMVを観て、自分でも驚くほどに声を上げて泣きました。

 設定から日本語字幕が出せます。ぜひ歌詞の意味を拾いながら聴いてほしいです。

 

正直、この生活様式に慣れきってしまった自分がいた。今まで自分が身を置いていた場所や関わってきた人たちの苦境に対して自分ができることのあまりの少なさに、そこから逃げていた自分もいた。世界が同時に晒されている困難とは別に、自国の政府や自治体の命を軽視した政策にどれだけ怒っても怒っても追いつかず、日々追い詰められている人たちに対して申し訳なさを感じながらも、自分の生活に必死な自分もいた。もうとっくにさよならしていると思っていた、かつて毎日一緒に過ごしていた希死念慮が気づくとわたしの心の隣に座っていた。毎日目を閉じながら「今日もなんとかやり過ごせた」と思いながら眠っていた。

心が麻痺していたことにももう気づかず、それが当たり前だとすら思っていた。すっかりあの戸惑いや不安なんてどこかに隠してさえいた。そうしないとこの日常をやり過ごせないと思っていた。

 

この曲を聴いたときに思ったのは、彼らも同じように不安や痛みを抱え、それを共有し「頑張ろう」とは言わず「大丈夫」と言ってくれているということでした。

常々、BTSの音楽は背伸びのない、わたしと変わらない青年たちだということが伝わる歌詞だと思っていたけど、こんなに傍にいてくれているという気持ちになれたのは初めてでした。

本当に、傍で歌ってくれるようだった、「Like an echo in the forest/ 一日が戻ってくるだろう」「それでも日々は続く」と。

アルバムを通して聴いた時のあの温かさ。彼らが最も携わったアルバムはどの曲も愛おしく優しくて、その夜は安心した気分で泣きながら眠ったし、次の日もずっと聴きながら泣いた。

オンライン公演も日々のコンテンツも、自分にとっては大きな癒しだったことに変わりはないけど、でもそれは舐めている飴玉のようにすぐ溶けていった。それくらい、憂鬱になるニュースが多かった。でも”BE”を聴いて「わたしたちみんな辛かったよね、そうだよね。わたしも辛かったね。」と自分に言ってあげられた気がした。このアルバムは溶けて消えたりしなかった。再生ボタンを押せばいつでもその温もりを抱きしめられる気がした。

 

 

彼らとの出会いで最も変わった「自分を愛すること」

BTSに出会ってもっとも変わったと感じているのは「自分を愛すること」について向き合えるようになったということ。

「自分を愛する」って本当に難しいし、「自分を大切にする」ということが苦手でした。

子どもの頃にいじめられたことが原因で自己肯定感がものすごく低く、ずっと自分を好きになれないまま大人になりました。相手と和解もしたし、責めてもいない許せてさえいても、その時の経験は今も時折顔を出しては、様々なことをめちゃくちゃにしていく。大事にしたい人間関係を似たような理由で損ねてばかりいるし、あの頃の記憶がほとんどないほど自分の中では今も傷を修復できていないことに気づいたのも最近です。

 

それでもここ数年はなんとなくセルフケアを実践するようになりました。いい匂いがするものを買ってつけたり、ちょっといい化粧品を買ったり。美味しい紅茶を飲んで自分の機嫌を取る努力をしてみたり、あとは好きな人たちに前にもましてささやかな贈り物をするようになった。そういうことを頑張ったのが29歳の一年だったと思う。

でもそれくらいしかできなかった。4月に体調を崩した時も、何カ月も生理が来ないことが普通だという話をして病院を勧められた時も、結局行かなかった。自分を愛すること・大切にすることに「自分の体を大切にすること」も含まれていると思うんですが、それも自分にはどうしてもできませんでした。

 

でもそういうものを少しずつほどいてくれたのが、BTSだった。 

 

序盤でBTSが国連でスピーチしたという動画をシェアしましたが、あれはユニセフと共に2017年から『LOVE MYSELF』キャンペーンをスタートし、世界中の子供・若者の保護を目的とする『END VIOLENCE』の一環としてNY国連本部で行われたものでした。

スピーチしているのはリーダーのRM。彼は自分自身の話をして、最後にこう締めくくっています。

僕はキム・ナムジュン。BTSのRMです。

アイドルです。韓国の小さな町で生まれたアーティストです。他の人と同じように、人生でたくさんのミスをしてきました。たくさんの失敗も恐れもあるけれど、自分を力いっぱい抱きしめることで、少しずつ自分自身を愛せるようになりました。

あなたの名前は何ですか?自分自身のことを話してください。

BTSを好きになってから改めてこのスピーチを観て、自分の中のこわばりがほんの少しほどけはじめた。正直、彼らほど世界中に愛してくれるファンがいてもそんな風に自分を愛するのって難しいことなんだ、という安堵にも似た感情がわいた。

 

RMは"LOVE YOURSELF"ツアーNY公演での終わりの挨拶でこんなことも言っていました。

"LOVE YOURSELF"ツアーを通してどう自分を愛せばいいのかを学びました。自分を愛することについて何も分かりませんでした。でも皆さんが教えてくれました。皆さんの目線や愛、ツイートなどを通して教わりました。自分の愛し方を気づかせてくれました。『LOVE MYSELF』は自分が死ぬまでずっと続きます。“自分を愛する”とは何でしょう。『LOVE MYSELF』の仕方を定義できる人はいるでしょうか。その方法を見つけ定義するのが僕たちの使命です。僕が自分を愛せるのは皆さんがいるからです。

僕とBTSを自分を愛する理由にしてください。皆さんが教えてくれたことです。

自分を愛することは死ぬまでずっと続くこと、そこにゴールなんてないこと。当たり前のようなことなのにわたしはずっと気づかなかった。でも気づいたら、それまでの霧がふわっと晴れていくような感覚だった。それは難しいことで当然だったんだ、そんな簡単にできて、そんな簡単に終われるようなことじゃなかったんだって。

 

このメッセージの後に歌うのは"Answer:Love Myself"。

You've shown me I have reasons I should love myself

I'm learning how to love myself

 

わたしが彼らを好きな理由のひとつが「自分を愛すること」の大切さについて歌っていること。「誰かを愛すること」の尊さを歌う曲はたくさんあるけど、「自分を愛すること」の大切さを歌った曲に初めて出会った。

JINくんのソロ曲Epiphanyもそうで(先日誕生日を迎えたJINくんに寄せた記事に書いた

自分を愛するしるべ、わたしたちの月へ愛の言葉を - NOWHERE)、あの曲はわたしにとって「自分を大切にする気持ちの芽生えない乾いた砂漠のような心を海に変えてくれた」曲です。

 

最近「自分にとってのBTSってどんな存在かな」と考える機会がありました。何日か悩んでふと思ったのは、「”自分を愛する”という旅路における灯台/星図盤」。暗い航海で道しるべになってくれる光のような存在だと。

 

それでも、病院に行こうと思えるようになったのは本当にここ最近のことです。アルバム"BE"のコンセプトフォトが公開になった時、JINくんからの「みなさんひとりひとりがかけがえのない宝石だということを忘れていませんか?」というメッセージを読んでめちゃくちゃに泣いたあと、きちんと病院へ行こうとふと思えました。

今まで誰にどう言われてもそういう気持ちになれなかったけど、JINくんのそのメッセージはわたしの強張りを優しく解いてくれました。まるで”今がその時だよ”という、器に十分満ちたかのように。

今はちょっと、こんな時勢なのでなかなかですが、春までには必ず行こうと思っています。それが自分にできる「自分を愛する」ことの大切な一歩だと思っています。

 

 

 

朝を連れてくる、夜明けの青の人

BTSとの話だけで既にかなりの字数に達してますが、どうしてもこの人についても書きたくてまだ続けます。

わたしの2020年を最も大きく変えた人、SUGAさんについてです。

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アルバム”BE”コンセプトフォトのSUGAさん

SUGAさん(普段は本名のユンギさんと呼んでますがここではSUGAさんと呼びます)はBTSのラッパーであり作詞作曲家・プロデューサーでもある。 BTS以外でのfeat.やプロデュースも多く、2020年はIUのプロデュース&feat.で"eight"、そしてアメリカのシンガーMAXとのfeat.で"Blueberry Eyes"がリリースされています。

ソロ名義はAgustD、今年5月にはほぼサプライズでAgustDの2作目のMIXTAPEを発表し、ファンをわかせました。

 

 

眠れないわたしに朝を贈ってくれた人 

わたしがSUGAペンの沼にどんどん沈んでいくその大きなきっかけになったのは、4月から夏まで続く原因不明の体調不良でした。

仕事には辛うじて行ってましたが、夜眠れないほど辛く、休日は一日起き上がれないこともありました。眠れてもしんどくてすぐ目が覚める。

そんな体調不良で眠れなくなりはじめた4月25日、SUGAさんからの贈りものが届いたのです。

 

V LIVEのアプリをタップして画面を開いても"VOICE ONLY"の文字が浮かぶだけ。「春の日」という曲のあと、SUGAさんの声が聴こえてきた。 

 

澄んだ日差しと、爽やかで暖かな風が吹く4月になりました。退屈しているアミのために退屈しているSUGAがサタデーナイトライブ、クルFMで一緒に過ごします。

(中略)

活動史上本当に最長の空白期間、アミたちも僕たちを見られる機会がなくなりアミもバンタンも、この現実がとても寂しくて残念な状況ですよね。

でもこういう状況を誰のせいにもできないし、本当に心が複雑になって徐々に全般的な雰囲気が暗くなったと思います。

なのでどうしたら僕たちがアミたちとこの空白期間に交流して離れているけどお互いの状況を共感しながらまた日常で元気を取り戻して力を得られるかなとたくさん悩みました。それでシュプDも帰ってきました。 

 ※アミとはARMY(BTSファンの名前。"Adorable Representative MC for Youth"の略。) のこと

そこから、Twitterで事前に募集したアミたちからの質問に答え、リアルタイムで寄せられた質問に答え、1時間ほどで「お疲れさま、今日も」という優しい締めくくりを迎えました。配信時は字幕もなくてなんて言ってるか全然わからなかったけど、その声を聴いてるだけでなんだか安心してその日は落ち着いて寝ることができ、それからこの4月25日の初回は、眠れない時の子守歌になった。

あの頃一番辛かったのは、眠れない時に音楽を聴けなかったこと。物音も身体に響いてしんどく、楽器の音もダメだった。毎日暇さえあれば音楽を流して生活しているわたしにとって、それはとんでもなく苦痛でした。

でもSUGAさんのラジオだけはなぜだか聴けた。眠れない夜は決まって再生して、泣きながら目を閉じる。いつも最後まで聴くことなく気づけば朝だった。 

このラジオは6月13日のBTSデビュー記念日まで毎週、メンバーひとりを週替わりゲストとして招き配信されました。 今年は本当に…この꿀FMにどれだけ救われたことか。最近また夜眠るときに聴いています。彼の話す声にはヒーリング効果があるなと思うくらい、いつも安心できる。 

 

行動と言葉で寄り添う人 

BTSのメンバーそれぞれにたくさん影響を受けたり励ましをもらっていますが、ことSUGAさんから受けたそれは本当に大きいなと、しみじみしています。

 

たとえば10月、BTSのPOPUP SHOPを訪問した際にSUGAさんが履いていたスニーカーが話題になりました。

 久しぶりにファンの前に姿を見せる機会にこのLGBTQコミュニティ支援モデルを履いて現れたSUGAさん。

 

 たとえば4月25日のラジオで質問に答えた時のその優しさ。

わたしがあの初回を特に愛しているのは、SUGAさんの温かさがたくさん詰まっているから。メッセージのひとつひとつに相手に寄り添って返事を返すSUGAさん。

「まだ夢がありません」という人に

「夢がない人もいます。僕が20歳21歳だったら『夢がないなんてありえない」って言ってたけど、28歳、今僕が言いたいのは夢がなくても大丈夫です。」

「夢を諦めました」という人に

「どんな事情があったのか分かりませんが、かなりの勇気を出したと思います。果敢な諦めはものすごい勇気です。お疲れさまでした。」

「どうすれば情熱的に生きられますか?」という人に

「必ず情熱的にならないといけないんでしょうか?毎瞬間燃え尽きるべきでしょうか?選択は本人の役目ではありますが、果たしてそれが幸せと関係があるんでしょうか。願いが叶うことが自分に多くの満足感を与えて幸せになるなら情熱的に生きるべきだと思います。でも、そうじゃなくて穏やかな部分から情熱を…穏やかな部分から幸せを感じて、心が楽なことが本当に自分の幸せの一つであるならあえて情熱的に生きる必要があるのかなと思ってもいます。」

SUGAさん自身は夢のためにずっと情熱的に生きてきた人だと思うし、もっと若い頃は、自身も答えていたように「夢がないなんてありえない」と思っていたんでしょう。でも28歳(韓国は数え年)になって「夢がなくても大丈夫」と言えるし、夢を諦めた人に「すごい勇気です」と労えるし、「必ずしも情熱的に生きる必要はない」と言える。その柔軟さ・寛容さが本当に好きです。

 

 

 

不安や痛みを打ち明けられる人

SUGAさんは11月頭に左肩の手術を受け、今も長期療養中です。

デビュー前の事故で左肩を痛め、その後遺症と長年ずっと付き合ってきたそうですがその痛みも年々増すばかり、この先も活動を続けるためにと手術を決意したそうです。

そのニュースを見た時は彼が長らく付き合ってきた痛みや不安から解放されるのだという安堵と、そんな痛みを抱えながらずっと活動していたことへの上手く言葉にならない感情、そしてアルバムのカムバックスケジュールの多くが7人ではない寂しさを感じました。

11月20日のカムバックの配信ライブではパネルを用意され、事前収録されたコメント映像、さらには電話出演していたSUGAさん、過去にもスケジュールの関係や入院などで6人だったことはあるようですがわたしには初めての6人少年団…正直、めちゃくちゃ寂しかったですし今も寂しいです…

最初は事前収録したパフォーマンス映像が放送されていたのであまり寂しさを感じなかったけど、最近の年末授賞式では6人のパフォーマンスなので、パフォーマンスが最高であればあるほど「ここにSUGAさんがいてくれたらどんなに素晴らしかったか」という気持ちが拭えませんでした(それはきっと他の誰が抜けてもそうなんだという気持ちももちろんあります)。6人はパフォーマンスでSUGAさんの存在をアピールしたり、授賞式でも事あるごとにSUGAさんに言及したり、円陣組む時一人分空けたりしていて、それを見るたび胸がいっぱいになります…。

 

アルバムが最高すぎたので余計SUGAさんの不在にめそめそしていたら、なんと翌日本人が宿舎から一人で配信してくれました。

 

 画面をつけてSUGAさんが現れた瞬間、泣いてました。ファンの前に姿を見せてくれたのは術後初、左腕には愛犬ホリーちゃんが入ってるくらい(本人談)大きなサポーターを着けていました。

一時間ほどの配信の中で左肩の手術前後の状態やなぜ手術しようと決意したのかについても隠さず詳細に打ち明けていたSUGAさん。彼が自分の不安や痛みをあまり隠すことなく打ち明ける人だということに改めて気づきました。

「まずコロナ(原文ママ)で公演ができない状況プラス、僕はこの腕、この肩プラス、今、精神的にベストとは言えません。僕も活動もしたいし公演もしたいです。」

「正直補助具をつけている姿はあまり見せたくなかったんですが、心配させるので。でも僕の姿が全然見えないから心配してらっしゃったのでちょっと来ました。」

 

 「精神的にベストとは言えません」ってはっきり言うのは、そんなに簡単なことじゃないと思います。まだ補助具が取れない状態でファンの前に現れて肩の状態を正直に話したこともそうですが、ファンはどうしたって心配してしまうわけで…でも心配されることは承知の上で…心配させるから補助具がついた姿はあまり見せたくない、でも「姿を見せることで安心させる」という選択ができるSUGAさんの優しさと強さを感じました。

 

SUGAさんは少し前のesquire誌インタビューでもこんな風に話していました。

「男らしさというものを、ある種の感情や特性によって定義する文化がありますが、ぼくはその手の表現が好きじゃありません。男らしいって、一体どういう意味なのか?体の状態は日によってさまざまです。いいときもあれば悪いときもある。それによって自分の健康状態を判断するわけで…。心もそれと同じ。状態がいいときもあれば、悪いときもある。多くの人は大丈夫なふりをして、自分は”弱くない”って言うでしょう。まるで、そう口にすると弱い人間になってしまうみたいに。それは間違っていると、ぼくは思うんです。体調が悪くても、誰もきみのことを弱い人間だと思ったりしません。心についても、そうあるべきだと思うんです。社会はもっと、それに理解を示すべきだと願っています。」

今年心理カウンセラーの資格勉強を始めたというSUGAさんはメンバーの中でも特にメンタルヘルスに関して関心の高い人です。そうやって心の不調をきちんと認められる人だし、必要だと感じるなら不安や痛みを打ち明ける選択ができる、その姿勢を本当に尊敬しています。

メンバー最年長のJINくんは「ファンの皆さんには良い姿だけを見せたい」「僕は自分の悲しい感情をファンの皆さんと共有したくない」と言っています。わたしはJINくんのその姿勢もとても好きだし、SUGAさんとどちらが良いかということを考えたことはありません。2人がそれぞれの想いとスタンスをきちんと選べていることが嬉しいなと思っています。

 

社会における様々な立ち位置の人たちに寄り添って考えられるSUGAさんを見ていて、2年前から始めた資格試験への向き合い方にも変化が起きました。

そのうち転職するために手に職をつけておこうと思って始めた資格の勉強。資格も何もなかったわたしは「これなら持ってて使えそう」という軽い気持ちで選びました(内容が難しく多岐に渡るためのちにそれは誤りだったと気づきますが)。そうやってなんとなく、理由もなく始めた勉強だったけど、SUGAさんの「将来慈善活動に携わりたい」という話や、メンタルヘルスについての言及なんかを読んでいて、少しずつ意識が変わりました。

元々政治的なことや社会福祉に関することにも関心はあったけど、自分のやっている勉強が誰かのため―とりわけ社会で弱い立場に置かれる人たちのためになるんじゃないかと気づきました。

 かくして、手に職のために始めた勉強は小さいけどしっかりとした目標になりました。なかなか受からないけど、来年こそ受かるべく勉強を続けています。

付箋に書いて机に貼っているSUGAさんのメッセージは「三日坊主を300日ほど続ければいいんです。3日実践して1日休んでまた三日坊主、そうすれば最終的に300日経ちます。」というもので、わたしは本当に一つのものが続かない性格なんですが、できない日があってもこの言葉をお守りにしてまた始めるようにしています。

 

他にもーこれはSUGAさんに限った話ではないですが、彼らに出会ってから寄付するハードルがすごく下がりました。自分の誕生日の時以外でも寄付をする姿を見ていて、わたしにもできることできる範囲でやろうと思うようになりました。今年は今までで一番寄付活動をしたと思います。少額ですが色んな団体に。フットワークが軽くなった、という感じです。来年のSUGAさんの誕生日に寄付できるように半年くらいそれ専用貯金をしています、それはこの先もずっと続けるつもりです。

韓国はアーティストやそのファンダムが率先して慈善活動や寄付を行なっているのがすごくいいな、と思っていて、今度日本の推しの誕生日にも寄付しようと思っています。

 

おわりに 

2020年は本当に大変な一年だったけど、彼らに本当に支えられたなと思います。

ライブハウスでバンドのライブを観て10代20代を過ごしてきたわたしが、まさかアイドルを推すようになるなんて想像もしてませんでした。でも大人になってからでもたくさんの励ましをもらって、この先もずっとほどけないんだろうと思っていた絡まりをほぐせるようになりました。人はいつからだって良い方に変われるし、そのきっかけはどこにあるか分からないんだって彼らを好きになってからずっと感じています。「人はいつだって学びより良い方に変われる」ということもまた彼らの姿勢から学んだことです。

RMが言ってました。「ただ善い人でありたい」って。わたしもそう思う2020年でした。2021年はそれにまた少しでも近づけるように、自分のできる範囲でできることをやろうと思います。そして落ち着いたら必ず彼らのコンサートに行きたい。いつかあの紫の光の海のひとつになりたいです。

 

ものすごく長くなってしまったのですが、最後まで読んでくださった方、本当に本当にありがとうございました!みなさんもどうか健康に気を付けて、生きていきましょうね。春は来るし、夜も明けます。森のこだまのように、きっと日々が返ってきます。

もし気になるなという方がいたら、渾身のお勧め動画をいくつか置いておきますのでぜひ観てみてください。

 

ジェームズ・コーデンの番組The Late Late Showでのパフォーマンス。

Life Goes On~Dynamiteがひとつに繋がっている素晴らしい動画なので続けて観てほしいです。

座った状態でのDynamiteパフォーマンス。

左からJ-HOPE、SUGA、JUNG KOOK、V、JIN、RM、JIMIN

ジミー・ファロンの番組The Tonight Showでのパフォーマンス。

わたしはこの曲のパフォーマンスが死ぬほど好きなので最後に…

 

 

明日のアドベントは、オザキさん・みのもさん・ばっこさんです~!

 

―――――

 

 

 

 

 

*1:2018年9月、NYの国連本部で、世界中の若者たちに向けて「自分自身を語ろう」というスピーチを行ったもの。詳細はユニセフHPで。こちらでスピーチの全文が読めます。

世界中の若者たちへ BTSが国連総会でスピーチ 「自分自身のことを話して」 (unicef.or.jp)

*2:TIME誌が選ぶ2018年の顔の一組として選ばれ表紙を飾ったもの。

*3:Weverse…ファン同士・ファンとアーティストがより身近に交流できる公式ファンコミュニティSNSBTSだけでなく複数のアイドルグループのコミュニティがある。

BTSはメンバーが投稿したりファンの投稿に頻繁に返信してもいる。

https://en.wikipedia.org/wiki/Weverse (Wikipedia)

自分を愛するしるべ、わたしたちの月へ愛の言葉を

2020年12月4日。

 

今日はBTSの長男、ワールド・ワイド・ハンサム、JINのお誕生日です。

お誕生日おめでとう、ジンくん。

 

アミたちにとっての月、お誕生日おめでとう。

 

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open.spotify.com

 

 

出会った日が誕生日

ちょうど去年のFNS歌謡祭の放送日はジンくんの誕生日でした。

わたしがBTSと出会ったのはあの番組だったので、ジンくんの誕生日が出会った記念日になるんです。

すごいおめでたい、今年はそれにBillboard HOT100一位(非英語歌詞の曲が一位になるのは初めてのことだとか)が加わってものすごくおめでたくて、ちょっと豪華にホールケーキ買いました。

 

 お祝いの動画あんまりにもかわいい。

 

 

ジンくんへの誕生日プレゼントに

 

誕生日プレゼントとして少額ですがこちらにも寄付をしました。

www.givengain.com

BLMの寄付の時もこちらのプラットフォームを通して複数団体に寄付させてもらいました。団体を選べない場合は寄付金を均等に振り分けてくれる選択肢があり、わたしはそれを選びました。

今回のジンくんの寄付は、南アフリカの恵まれない農村部地域の子どもたちに安全な空間を提供する活動をしている組織へのチャリティです。他のメンバーの誕生日の際もこういった企画があるんですが、なかなか参加できなかったので、今回ジンくんのお誕生日企画に参加できてよかったです。

 

 

「頑張ってるふり」 も大事

IN THE SOOPの最終話でジンくんとユンギさんが二人で話していたシーンが印象的でずっと心に残っている。

BTSになってなかったらどうしてたかな?という話から、ふと「僕、頑張ってるふりはよくするけど」とこぼしたユンギ。ジンくんはこんな風に返していた。

 

「それも大事。ともかく周りの人に刺激を与えるし、シュガさんから刺激を受けて僕が頑張ればシュガさんもそれを見て頑張るだろう。」

 

わたしもよくやってしまう「頑張ってるふり」。

SNSに勉強してるって書くけど、受け取られているほどきっとできてない。本当はもっと頑張りたいとか、もっと頑張るべきだとか…だからユンギの言った言葉が痛いほど自分にも刺さった。その気持ちをこんな風にすくってくれるジンくんに、わたしの気持ちもふわっとすくわれた。ジンくんのこういう優しさはどこからくるんだろう。

 

youtu.be

※SOOPは有料配信コンテンツのため予告動画のリンクです。

weverse.io

 

 

 

 LOVE MYSELFという旅路のパートナー

 

youtu.be

 

ジンくんのソロ曲Epiphanyがとても好き。

 

「自分を愛する」って本当に難しい。

大事なことだって分かっていてもそれがなかなかできなくて、いつも同じところで足踏みしてばかりだった。誰に何を言われても―たとえそれがかつて恋人であった人からの愛の言葉でも、親しい友人からの言葉でも―自分を大切にする気持ちはいつまでも芽生えなかった。それが仕方のないことだと自分で諦めてもいた。なんの芽も生えない乾いた砂漠のようだとずっと思ってた。

 

だけどそんな砂漠を海に変えてくれたのがBTSだったし、それは誰よりジンくんの影響だった。

 

I'm the one I should love in this world

光り輝く僕、大切な僕の魂

やっと気づいたんだ、僕は僕を愛してるって

完璧じゃないけどとても美しい

I'm the one I should love

 

open.spotify.com

 

大好きなEpiphanyのサビをいつも胸にしまっている。

自分を愛する旅路はまだ始まったばかりで、躓いたり立ち止まったりを繰りかえしているけど、向き合うこと・進むことをやめないと決めた。

 

 

 

深淵を見つめた彼からの贈りもの

 

この記事を書いてる間に誕生日を迎える人からのプレゼントが届いた。

 

soundcloud.com

 

Abyssという単語を調べたら「深淵」という意味だった。

青色の中に立つジンくんの絵とジンくんの声。

BANGTAN BLOG :: BANGTAN BLOG (ibighit.com)

こちらで歌詞とジンくんからのメッセージが読めます。韓国語です。

 

ジンくんは「アミたちには良い姿だけを見せたい」と言っていた。

 

わたしはユンギの不安や痛みを隠さない選択ができるところをとても愛しているんですが、それと同じだけジンくんのその姿勢を愛していて。どちらも相手(アミたち)を思い遣る、愛しているからこその選択だと思っているし、見せる/見せないという選択ができるところにいる、ということに少し安心してもいる。

 

そういうジンくんが、メッセージの中で

 

「僕は自分の悲しい感情をファンの皆さんと共有したくない。良いものだけをお見せしたいからです。しかし、それが音楽なら話は違う。普段の僕の行動では共有したくないが、音楽としてはお見せしてもいいと思う。」

 

と言っているのがとても印象的だった。

サイト内に書かれたメッセージでは、ダイナマイトでBillboard HOT100一位を獲得したとき抱いたネガティブな感情についてとても率直に書かれていた。翻訳機でしかまだ読むことができないわたしでさえきちんと大意をつかむことができるほど、優しく丁寧な文章で。

 

「誕生日には合わないちょっと憂鬱な歌ですが」と言っているけど、わたしはこの曲の柔らかさと寂しさをとても愛してる。これから先きっと悲しいとき、自分に迷うときに大切に聴くだろうと思う。あなたの誕生日なのに、こんなに素晴らしいプレゼントをもらっていいのかな、ありがとう。

 

 

 

温かい日になるといいな、あなたの誕生日の一日が。

大好きなひとたちと過ごせたり、美味しいものを食べられたり、好きなゲームをずっとしていられたり、仕事が早く終わったり…どんなことでも満足して終えられる日であってほしい。

そして願わくば、世界中のアミたちからの愛を感じられる日でありますよう。

あなたがBTSのJINでいることを選んでくれて、本当に感謝しています。

 

 

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석진아, 생일 축하해요.

보라해.

 

 

 

 

"I love you more than love."

"Love is nothing stronger than a boy with love."

 

https://youtu.be/XsX3ATc3FbA

 


今でもこの曲を初めて聴いた日を覚えてる。この出会いが自分が見る景色をこんなにも鮮やかに変えるなんて、想像もしなかった。

 

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国連でスピーチ*1したアイドルという認識しかなかった彼らは、「LOVE MYSELF」と向き合い、永遠のないものを信じて愛する勇気をくれる唯一の存在になった。

体調や精神的に辛かった時期もたくさん救われた。毎日のように幸せをもらい、世界と向き合うきっかけをもらい、今まで以上に、わたしも彼らのように善い人でいたいと思うようになった。

 


防弾少年団、7周年おめでとうございます。

6月がこんなに特別な月になるなんて。

 


出会ってから初めてのFESTA*2期間、憂鬱でいることが少なくなったとはいえ、生まれ月で色々考えて落ち込んでしまいがち、未だに落ち着かない6月のスタートがこんなに明るく楽しく迎えられるなんて、嬉しかった。めちゃくちゃ夏じゃん、と笑ってしまった。

 

https://youtu.be/uxzxFPvUJAM

 

 


わたしは彼らの7年を知らないし、ARMYたちとの7年も知らない。どんな喜びや困難、痛みや挫折があったのかも。ただ歴史をそっとなぞりながら、今の彼らに昨日より今日、もっと愛おしさを募らせているだけ。

曲を聴きながら、「なぜこんなに怒っているのか」「なぜこんなにファンへのストレートなラブレターのような曲を書けるのか」…わたしは知らないことばかりで、それがどんな出来事やどんな想いからきているのか、まだまだ掴みきれていない。

そのことを寂しく思うこともなくはないけど、そんな暇もないほど毎日のように色んな新しい彼らがやってくる。

 


彼らの言う「ずっと一緒に歩いてくれてありがとう」の中に自分は含まれないけど、これからにはなれたらいいな。

 

 

 

今の彼らを作ってきた7年のすべて。感謝する、というのが最もしっくりくる言葉ではないけれど…防弾少年団のみなさん、7人で歩き続けてきてくれて本当にありがとう。そして、彼らの光の海であり続け、一緒に歩き続けているARMYのみなさんにも、ありがとうございますの気持ちを。お陰でわたしも出会うことができました。

わたしもいつか、そのひとつになれることを願って。

 

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"사랑보다 도 더사랑합니다."

"l love you more than love."

 


ナムさんのこの言葉をこんなに身近に感じられる人間になれるなんて想像もしなかった。でもこの気持ちを"愛してる"という言葉の器に収め切ることはできない。

 

 

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7年目のお誕生日おめでとう。

샌일 축하해 방탄소년단

보라해〜♡

 

 

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*1.2018年9月、国連総会でユニセフのグローバル・サポーターとして「LOVE YOURSELF」のスピーチを行いました。

スピーチの全文はこちら

世界中の若者たちへ BTSが国連総会でスピーチ 「自分自身のことを話して」

https://youtu.be/LE-CffflPZA

 

*2. 6月13日がデビュー記念日ということで毎年6月1日〜13日までお祝いとして様々なコンテンツがYouTubeSNSに投稿されます。

 

わたしが動かされたもの

みなさま、初めまして。はると申します。

この記事は、ぽっぽアドベント12月10日分です。

 

私が動かされたもの Advent Calendar 2019 - Adventar

  

 

はとさん、素敵な企画をありがとうございます。毎日のように、胸に刻んでおきたい・折に触れて思い返したい宝物のような文章が読めて幸せな2019年最後の1ヶ月を過ごしています。

小学生の時、兄の学年に家族で欧州に引っ越した子がいて、その子が日本に帰ってくるまで毎年全学年(過疎地域だったので1学年多くて15人程度だった)にアドベントカレンダーを贈ってくれて、みんなで交代で開けていたのがわたしのアドベントカレンダーの最初の思い出です。小さなチョコレートが入ってる、あのわくわく嬉しい気持ち。

  

 

わたしが「動かされたもの」として選んだのは「HiGH & LOW THE WORST」、そして初めて観てから10日後に作品内で村山良樹を演じている山田裕貴くんの舞台「終わりのない」を観に行ったことです。この2つの作品と、山田裕貴という役者に心動かされた話をします。

 

 

「HiGH & LOW THE WORST」を観るまでのわたし


「HiGH & LOW THE WORST」(以下ザワと書きます)を観たきっかけは、10月にぽっぽアドベント主催のはとさんとごはん食べた時にハイローのプレゼンを受けたことです。

 

この時のわたしには想像すらできませんでした、この1ヵ月後、ザワを観たその日から毎日Huluで配信されている(なんて手厚いんだ)ハイローシリーズを狂ったように観(書いてる現在もまだ毎日好きなシーン観てる)、近隣映画館の上映が終了するまでに計4回ザワを観に行くようになるなどとは。

 

それまではTLでよく見かける「琥珀さん」「鬼邪高(読めなかった)」のワードをうろ覚え、「林遣都くんが片輪走行している車のボンネットに乗ってる」画像を見たことがあるくらいで、ハイローだけでなくLDHグループについても「岩ちゃんはLDH所属・グループは分からない」くらいの知識しかありませんでした。会社の後輩に三代目J SOUL BROTHERSですよって教わりました。ちなみに歌ってると思ってた。この前歌番組観て衝撃を受けました、踊ってた。

 

ちなみに片輪走行のシーン、無事ハイロー3作目(HiGH&LOW THE MOVIE 3 FINAL MISSION)観て確認したんですけど、なんで片輪走行してるのかはよく分かりませんでした。でもアガるシーンだった。

 

そんなわたしがはとさんからのプレゼンを受け、「鬼邪高(おやこう)」が読めるようになり、「村山」「轟」「USB(プレゼンしてもらった会でかなり盛り上がった)」等のワードを覚え…TLでハイローのツイートを見かけると「分かるぞ…」とにこにこするようになり…これは観た方がいいのでは、とぐずぐずしていたところに他のフォロワーさんにも背中を押され、上映館数も少なくなった11月13日、ついに初めてザワを観ることとなるわけです。

 

 

「HiGH & LOW THE WORST」を観る

 

観てなくてこれ読んでる人のためにあらすじを載せておきます。

 

“漆黒の凶悪高校”鬼邪高校。そこは定時制と全日制に分かれ、定時制の番長・村山良樹が鬼邪高校の頭を張っていた。鬼邪高の全日制に転入した花岡楓士雄は、いつか村山にタイマンを挑むべく、全日制の天下をとる野望を持っていた。全日制は、実力トップの強さを誇る轟と芝マン、辻の轟一派、二年を仕切る中越と一年を仕切る中岡が率いる中・中一派、狂った戦い方で成り上がる泰志と清史が率いる泰・清一派、楓士雄と幼馴染の司と手下のジャム男が仕切る司一派ら、新世代が覇権を争う戦国時代を迎えていた。一方、やや離れた街・戸亜留市では、幹部以外全員スキンヘッドの最強軍団、鳳仙学園が勢力を強めており、リーダー・上田佐智雄を筆頭に、小田島、沢村、仁川、志田の四人からなる鳳仙四天王[通称・小沢仁志]と幹部のサバカンが、過去最強の布陣を揃えていた。そんな中、鳳仙の生徒が鬼邪高を名乗る者たちに突然襲撃され、時を同じく鬼邪高の生徒も鳳仙を名乗る者たちに襲われる事件が発生。仲間が襲撃されたことをきっかけに両校互いに敵対心を募らせてゆく。個性派揃いだが圧倒的力を持つ鬼邪高校、一枚岩に組織化された鳳仙学園——。夕暮れの河原で両校がぶつかり合う、世紀の頂上決戦が幕を開ける!

(HiGH & LOW THE WORST HPより)

 

 


映画『HiGH&LOW THE WORST』公開記念 【アクショントレーラー】

このトレーラーめちゃくちゃ好き。

 

これまでのハイロー映画シリーズは、SWORD地区が舞台で、ザワはその中の鬼邪高にフォーカスを当てた作品です。

 

始まるまではとにかくずっと緊張してました。なんせ普段自分が観てないジャンルだし、ハイローシリーズだけでなく、今回コラボしているクローズシリーズもまったく知らない初心者のわたし…分からなさ過ぎて置いてきぼりをくうんじゃないか、もしくはノれなくてしょんぼりした気分で劇場を後にするんじゃないか…等々、ぐるぐる考えてちょっと逃げ出したい気持ちだった。

しかしそんな不安も、冒頭のスキンヘッド集団が地下鉄からぞろぞろ降りてくるシーンを観て吹き飛びます。そのインパクトたるや。めちゃくちゃ過ぎて半ば強制的に気分を引き上げられるし、あんなに大勢で地下鉄乗って喧嘩しに行くの?といきなり頭の中にハテナが飛び交います。ど頭からこれなら、この後もたぶんいっぱい疑問が散りばめられているんだろうな、もう気にしなくていいかな、という気持ちにさせてくれるあの冒頭、最高です。

 

派閥やそれぞれのキャラクターについて分かりやすく説明してくれるキャラ・鬼邪高のジャム男くんと鳳仙のサバカンのお陰で都度理解しながら観ていられました。ジャム男くんにいたっては黒板に関係図描いて説明してくれる、すごく助かる。(どちらも食べ物のニックネームなのが良い。)ザワから入るお客さんにも手厚く優しい。

 

そして何より喧嘩のシーン、凄まじいレベルのアクションで、どこ見ても最高の喧嘩が画面を埋め尽くしてる。(さっき貼った動画観てもらうのが一番伝わるので是非観てください。)団地のシーンでは梯子やパレット(資材なんかをリフトで上げ下げする時に使う)、さらにはその辺の石なんかを突破口に使ったりして感心した。パレットは勤めている会社に山ほど積んである親しみあるアイテムだったので、最近は観るたびに思い出してる。こんな使い方あるんだ、考えた人すごい。

アクションでアドレナリンが出て興奮したり、幼なじみたちの友情や仲間たちの想いにうるっとしたり…125分があっという間だったし、エンドロールまでぎっちり泣かせる映像が詰まってた。息つく暇もなかった。

 

終わって放心ぎみではとさんにDMを送り付けました。(旅行中だったのにすみません。)

さっき見返したら「体感10秒だった」と送ってました。

 

 

ザワの良かったところ、好きなところ、好きなキャラ、、挙げ始めるとキリがない。鬼邪高、鳳仙、団地の幼なじみたち…それぞれに良いキャラ・良いエピソードがたくさんある。「文字数削らないで」と言われましたが、そうするとシーンごとに話し始めてしまう…誠司のきゅうり演説の話までするハメになる…。

 

早いところ鬼邪高定時の頭・村山良樹の話に移ります。

 

 

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真ん中の人が村山さん。

 

 

あっでも待って、その前にこれだけは言いたい、鳳仙学園・四天王の小田島有剣がすごいです。

 

 

 

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このビジュアルですよ、このビジュアル。100億点。このビジュアルで「およよ」とか「やっておしまい」とか言っちゃうし、トップスゆるゆる着て肩見えてるし。

 

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こんなの、好きにならないわけがない。まさに鳳仙の頭、上田佐智雄渾身の台詞「ここまでされたんだぞ!」と言いたい。(汎用性高い決め台詞)

 

そんな小田島、鬼邪高と鳳仙が激突する河川敷のシーンで轟くんとやり合います。観てるこっちが瀕死。この2人、終盤の団地戦でも並ぶシーンあるんでそこでまた瀕死になります。ちなみに轟くんと小田島の中の2人は公開から2ヵ月経った今でもSNSのやり取りなどで我々を翻弄してきます。上映終了間際にザワを観たわたしでさえ現在進行形で彼らが投下するものにやられています(2人でディズニーランド行くフラグ立ててきたので是非とも回収してほしい)、相当ですよ。この記事が公開される翌日には2人の対談がananに掲載されます。自分がそれを見て息をしている自信はありませんがばっちり予約しました。

 

 

はい。話を戻します。 

鬼邪高定時の頭、村山さんの話です。

 

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にこにこしながら狂気じみた役がそもそも好きなんですが、もちろんそれだけじゃない村山さんの魅力。

喧嘩が強くてみんなのリーダー、愛嬌があって懐っこいところ。SWORDそれぞれのリーダーをちゃん付けで呼んだり(コブラちゃんとか日向ちゃんとか)、登場するシーンで決めポーズやったりするところ。でも明るく楽しいキャラクターなだけじゃない、ザワでもこれまでのシリーズでも、SWORDや仲間・全日の後輩たちのためにみんなに見えないところで何かと尽力する、熱い気持ちを持っているところ。

そして、自分を追いかける・かつての自分によく似た轟に「お前このままじゃいけないよ」と道を示そうとするところ…。

 

…轟と村山さんの関係について語り始めると1万字を超えるどころか卒論並みの長さになる気がするので、2人の話は傍に置いておきます…

 

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左の眼帯をした麗しいのが轟くんです。

 

ドラマ・ハイロー映画を観てからザワ観るとこの2人の 関係性のただならなさ(轟、途中まで村山さんしか見てない)に、わたしの2019年下半期はすべて持って行かれました。(ちなみに上半期をすべて持って行ったのは不汗党(邦題:名もなき野良犬の輪舞)のジェホとヒョンスです。つくづく、わたしは「互いの出会いによって良くも悪くも運命が変わってしまうけど、その交わりは束の間」みたいな関係性が好きだなと思う。)

 

村山良樹というキャラクターをいかに山田くんが作ってきたか、わたしはリアルタイムで追いかけてはいないけど、 少し前のインタビューでこんなことを話してます。

 

3年演じているからこそアドリブも多いんですけど、それがどんどん採用されて、次の脚本に反映されて、自分でキャラクターを“作っていく”感覚がすごいです。全員がそれをやっていて、“全員主役“ってこういうことなんだなと思います。

 

mdpr.jp

 

アドリブが多いよって話は聞いてたけど、インタビューやパンフレット読んでみてびっくりした。わたしが好きだと思ってた台詞ややりとりが結構アドリブだった。「村山さんのこういうところが魅力的」だと思ったところも元はアドリブ。脚本だけじゃなく、演じる人間もキャラクターを一緒に作ってきたことが、ハイローシリーズを通じてよく分かった。

 

ザワのエンドロールでは、村山さんと山田くんから鬼邪高への愛の言葉が流れる、たった一言。その言葉も色んなパターンを書いて山田くんと監督で選んだとのこと(パンフレットより)。

パンフレットにあるインタビューだから載せられないけど、山田くんがどれだけ村山良樹というキャラクターに自分自身を重ねて大事に演じてきたか語られていた。でもそれを読む前から、その愛情がそこかしこから伝わってた。

鬼邪高キャストのみんなとも作り上げてきた鬼邪高と村山良樹というキャラクター。ザワはその時代の集大成と次の世代へとバトンタッチする節目の作品だったのかな、とザワから入ったわたしだけど、そう感じます。

自分たちが作り上げてきた鬼邪高を、次の世代へと託す想いが、最後の最後までぎゅうぎゅう詰まってた。

 

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山田裕貴という役者のことをわたしは前から知ってたし、彼が演じる作品を観てもいたけど、村山良樹を演じる彼をスクリーンで観ることができてほんとに良かったと思ったし、彼が役と向き合う姿勢をこの作品を通して知れて良かったとも思った。

 

 

 

舞台「終わりのない」を観る

 

 

ザワ2回目観たあとはとさんとやりとりしていた時舞台の話をしてくれて、気になって調べるとちょうど一週間後に兵庫でも公演があると知りました。

このタイミング、運命かと思いました。時々すごいタイミングが重なることありませんか?わたしはそういう時「これは運命」と思って迷わないことにしています。チケットは完売していたのですが幸運にも譲ってくださる方と巡り会い(ほらやっぱり運命だ!と思いました)、11月23日の公演を観ることができました。

何より観劇好きで推しがいる母のお陰です(オケピ教えてくれた)。持つべきは同じ趣味を持つ母、ありがとうございます。

 

この記事を公開する頃には地方公演も終わっているんですが、一応あらすじと公式トレーラーを載せておきます。これに関してはちょっとネタバレしています。

 

18歳の悠理は旅の途中で目的地を見失い、立ち止まっていた。自分はなぜここにいるのだろう。悠理は自分の人生を振り返ってみる。短いけれど、沢山の楽しいことや辛いことがあった。恋愛もした。死にかけたこともあった。尊敬できる両親に、いつも気にかけてくれる友達もいる。かつて僕は世界と一体で、完全だった。でも今は違う。ある日、悠里は両親と友達に、湖畔のキャンプに連れ出される。立ち止まったままの悠理には、時間だけが通り過ぎていくように思える。過去に思いを馳せていると、いつの間にか悠理の意識はキャンプ場を離れ、見知らぬところで目を覚ます。そこははるか未来の宇宙船の中。その船は人類の新たな故郷を目指して旅を続ける、巨大な入植船だった。32世紀のユーリとして目覚めた悠理は、自分が誰で、どこにいるのかも分からない。宇宙船から逃げ出した悠理の意識は、宇宙空間を漂い、地球によく似た見知らぬ惑星で目を覚ます。自分そっくりの肉体の中で。奇妙な旅を経て、悠理の意識は再びキャンプ場に戻ってくるが、その世界は自分の知っている世界とは少し違っていた。自分はなぜここにいるのだろう。帰りたい。悠理は自分の世界で、目的地を探そうとする。
(世田谷パブリックシアターHPより)

 


『終わりのない』トレーラー

 

 

 

イキウメも前川知大さんも初めて知りました。「散歩する侵略者」ってもとは舞台だったんですね。びっくりした。

譲っていただいた席がめちゃくちゃ近くて、役者の表情までちゃんと確認できる距離で観れました。

 

  後から気づいたけど、大好きな役者が舞台に立って目の前で演じているのを観たのはこれが初めてだった。今まで何度か舞台観劇する機会はあったけど、推しが演じているところを生で観る、なんて経験はなかった。彼が出す声―笑い声も泣く声も―そして呼吸音も、画面を通さずに直接届いてる。初めて舞台観たわけでもないのに、そのことにすごく感動してしまった。

 

SFが特別好きというわけじゃないけど、「アベンジャーズ:エンドゲーム」で学んだマルチユニバースや「エリザベス∞エクスペリメント」で観た内容もあって、疑問に思うことも少なかった、日頃から色んな映画観ててよかった。

仲村トオルさん演じる父が語る環境保護・気候変動の話題がタイムリーなこと、村岡希美さん演じる母の「内助の功とかマジファ○クだから」という台詞がめちゃくちゃ良かったこと、悠理の両親の関係性が対等な夫婦感があったのも好印象。

 

山田くんは主人公・悠理役だったので、ほぼずっと舞台に立っていたけど、あと1分1秒でも長く、彼が舞台に立って演じているところを見続けたい、終わらないでほしい…と思ってた。ずっと惹きつけられていた。彼が演じた悠理はどこか脆く不安定な印象があって、その表現がこちらの肌にヒリヒリする痛みのように伝わってくる。笑うと安心するし、泣くと不安になる。まるで、悠理のことずっと前から知ってるような、親しい間柄のような。そんな気持ちで、悠理の旅を見つめてた。

  

18歳の悠理が気づくと3000年代の宇宙船に、次は知らない星に、そして見慣れた時代に、かと思えば…という感じで、いくつかの世界をほんの少しの間旅する。 

悠理は最後には元いた自分自身の世界へ戻れるんだけど、それはもしかしたら、残酷なことだったかもしれない。 
広大な、果てのない(あるかもしれない)宇宙へ飛び出し、いくつかの世界を回っても、悠理はこの旅で自分のやりたいことを見つけたわけじゃない。 帰りたいと願い続けた元の世界は何も変わらず、悠理にとっては辛い現実が待っている。 
両親の関係は解消され、幼馴染たちはそれぞれの夢に向かって進む。悠理はこれからひとりになるし、大切な人を傷つけ失った過去も変わらない。 
いくつかの世界を回っていくつかのユーリ(自分と同じだけど"同じ"じゃない)を経ても、「この自分」であることに変わりはない。容れ物が違っているだけで、どんな世界に行こうと自分自身と切り離すことはできなかった。

 

最後の彼の慟哭は、その現実の重さ、それに対する不安や恐怖、彼が抱える孤独の色濃さが聞こえてくるみたいだった。

 

 人間は別人にはなれないし、そんなに簡単にすぐには変われない。 どんなに嫌で殺したいと思う自分でも、その自分からは逃げられない。広い広い宇宙へ飛び出しても、たどり着くのは「自分」という存在と良くも悪くも最期の最期まで共にいるというところ。その孤独と、ほんの少しの心強さ。あの旅を経た悠理を見ていて痛感した。 

それは辛いことだけど、それを知った悠理のこれからはたとえ世界が変わっていなくても、彼はもう前とは違うんじゃないかな。

 最後の「これは人類の物語だ」という台詞(ちょっとうろ覚えなので違うかもしれないけどそのようなこと)を聞いて、これは悠理の物語であり、観ているわたしの物語でもあるんだなと思った。

絶望の底をさまよったら、あとは上がっていくだけ。最後の悠理のまっすぐな視線を見つめてそう感じた。見つめながら泣いた。

 

カーテンコールで観客からの拍手を浴びていた山田くんは、まだどこか悠理のままのような、心ここにあらず、みたいな表情だった。カーテンコールは3回あって、3回目はスタンディングオベーション、その時やっと少し笑っていた。その表情が今も忘れられない。 

 

生でこの作品観れて本当に良かった。なんとなく、今の自分に必要なメッセージが込められていたような気がして。「終わりのない」というひとつの作品、山田裕貴という一人の役者の演技、ずっと忘れない。

 

 

 おわりに

 

冒頭でも書いたけど、ザワは普段自分が観てるジャンルとはかなり離れていた。邦画を映画館で観ることなんてほぼなかったし、LDHグループも全然分からなかった。

11月12日までの自分なら想像もしなかった。自分がLDH所属アーティストの曲をプレイリストに追加する日が来るなんて(THE RAMPAGE from EXILE TRIBEの"SWAG & PRIDE"毎日聴いてる)。中の人たちが封切りから2ヵ月経ってもまだ投下してくる燃料に毎日翻弄されるなんて。

 

自分が好きなものとかけ離れているから好きになることはないだろう・観なくてもいいかな、と思って避けていたものを観た。そしてめちゃくちゃ好きになって、その縁で舞台を観て、めちゃくちゃ感動してひとりの役者をもっと好きになった。

 

そして気づいた、「好きになることはないだろう」って勝手に決めつけてただけだった。

 

 年明けに昨年春から闘病していた大好きな祖父が亡くなったり、長いことずっと好きだったバンドが解散したり、思えば今年は落ち込むようなほうに心が動く出来事が多かった。
そういうことが続くと、わたしは心を動かさないように色んなものに触れることを避けたり考えないようにする。気づけば今年大きく心動いたのは6月に不汗党を観たことくらいだった。
心を動かすのは楽しいことばかりじゃない。辛いものに心を動かされてばかりだったわたしは疲れ果てていた。別に毎日それなりに過ごしていたけど、何かに触れても心を大きく動かさないようにブレーキをかけていた気がする。

でも、ザワにクラッシュして思い出した、心が動いて何かを好きになることの喜びと楽しさを。そして山田裕貴くんの舞台を観て思い出した、気になるもの・心惹かれるもののために身体を動かした先で得られる感動を。

 

これからはもっとアンテナ張って手を伸ばしていこうと思いました。

どこに自分が好きになるものがあるか分からないもんね。

 

ザワにクラッシュしてからTHE RAMPAGEの曲をプレイリストに入れて、LDHグループのパフォーマンスをちゃんと観たくて音楽番組録画して、それに出てたBTSにまでクラッシュしている年の瀬。今ここ。コンサート映像を観てすっかりハマってしまった。来年はBTSのコンサートにも行きたい。

 


BTS Performs ‘Boy With Luv’

 

あれ?今まで自分が決めつけて触れもしてこなかったところから心動かされたものが増えてる。楽しい。ちなみに来年、轟くん役の前田公輝くんが出演する舞台を観に行きます。チケットが取れたら小田島役の塩野瑛久くんの舞台も。

 

 

 色んな事があった2019年だけど、大事なことを思い出して2020年に向かえそうです。

来年はもっとたくさん動いていけたらいいな。

 

最後にもう一度。はとさん、楽しい企画をありがとうございます。

ハッシュタグ・ぽっぽアドベントで素敵なお話がたくさん読めますし、ザワについては私の前にも、この後にも書かれる方がいらっしゃいます。色んな人のザワの話が読めるのが嬉しい。

 

ではみなさま、良い12月を。